光の在りか
光はいつも影と共に
影こそが
光をいちばん美しく見せる
覚え書き
個性は最後に自分を守ってくれる力だ
他に何の拠り所も助けも得られないとき
見渡す限り人けのない
荒涼とした地に一人立ったとき
地図も磁石も己の呼び名さえわからないとき
あなたを励ますあなたの力だ
力とはそれ自身であろうとする
宇宙の純粋な意図だ。
空より空を
空を見上げたくなる時
本当は何を
見ているのだろう
蒼き夢見し
明け方の光射すころ
蒼き夢が終わった
指先を一瞬、掠めて
手にいれたと思った夢が
ヒラリと身をかわして
遠ざかった
ため息と
空しさと
色のない日常が
戻ってくる
曙光に放ったため息の向こうで
夢が微笑んで手招きする
まだ、夢が夢を見ていたい
夢が誰かに追いかけていてほしい
誰も夢を見ない星に
なってほしくはないから
もう一度、共に走らん
夢は彼方にあるのではなく
いつも、隣を走っている
夢が走っている
風よ 雲よ 光よ 虹よ
声なき声が
呼びかける
振り向いて
見上げる空
確かな答えが
駆けめぐる